僕は最近読んだ1冊の本に心を動かされました。
自己啓発本の中でもベストセラーである有名なです。
長年、愛され続けてきたビジネスの定番書です。
ビジネスマンを問わず、人と人とのコミュニケーションを楽にする指南書であり、80年間読まれ続けている大ベストセラー。
あらゆる状況に応用できる自分の心を鍛えるスーパーバイブルですが、今回は上司と部下の関係において「相当使える!」と感じたので紹介していきます。
目次
立場だけで動かすな
以前、僕は同僚にこんなことを聞かれました。
その同僚は、今まで後輩はいたが、主任に昇格したばかりで、なんとか成果を上げたいとがんばっているのですが
どうも空回りしているようでした。
そんな彼が真剣な表情で相談してきました。
「直属の部下なんだけど全然言うことをきかないんだよね。」
「部下にナメられないためにはどうしたらいいのかな?」
僕は、「そもそも、ナメられてるの?」と聞き返すと、彼はこう答えました。
「そういうわけじゃないんだけど、なかなか言うことをきいてくれないんだよ。」とのこと。
なるほど、彼の悩みは理由はわかりました。
僕の若いころは上司は雲の上の存在であり絶対的なものでした。
同僚も私と同じ世代であり、上司には逆らえないものだと刷り込まれていました。
あれから20年経過したとはいえ、昔を知っている僕たちにとっては、上司をナメるなんて考えられませんでした。
何度も言いますが上司というものは絶対的な存在でした。
上司は、人事考課の評価どころか人事権もを持っているため、部下は自分の評価が下がらないために上司に従うしかありませんでした。
当時はそれほど上司というものは強い立場でした。
しかし、現在はどうでしょう。
今の新入社員たちは、一度入社した会社を定年まで勤めあげるなんてことは考えずに入社しています。
そもそも、未来については悲観的でさえあります。
ゆえに、転職は当たり前になり、部下も、退職という伝家の宝刀を出してきます。
上司も部下に離職されると自分の評価につながるため強く言えないのです。
そもそも、パワハラなどという言葉が世に浸透しているため、少しでもキツくいうとハラスメント行為として訴えてきます。
近年では、 部下が上司を評価する企業の増えてきたこともあり、上司は、上司という立場を利用できなくなったのです。
ポイント
20年前は上司は絶対的な存在だった
少しでも負荷をかけるとパワハラだと言われる
部下が上司を評価する制度もある
言葉だけで動かすな
時代が変われば、部下を動かすための管理方法、いわゆる「マネージメントスタイル」も変わります。
時代の変化についてこれない上司は部下に愛想をつかされます。
それどころか、部下に見向きもされず、好き勝手行動するようになります。
これでは上司の監督不行き届きと評価されかねません。
そもそも、部下は上司の言ってることなんて聞いていません。
部下は、あなたの普段の行動を見たうえで対応しています。
常日頃から、部下に頼りにされる行動をとっていましたか?
要するに、人に指示する前に、まずは自分ができているかです。
どんなに言葉で説得しようとも、行動がともなっていなくては、説得されるはずが逆にナメられることにつながるのです。
遅刻しがちな上司が勤怠のルーズさを怒っても響かないし、
自分に甘い上司が厳しく叱責しても「自分もできていないくせに」と思われるのがオチです。
「自分ができないことを人に押し付けていませんか」「上司という立場を使って強権的に支持していませんか」
部下は、レベルの差が違いすぎるところを見せつけられて初めて認めるのです。
まずは、手本となる行動をとってください。
部下にナメられる上司の共通点
上司という立場を利用している
強権的なマネジメントをしている
自分ができないことを部下に命令する
褒めば人は動く
人は怒られ続けると気持ちが委縮して本来のパフォーマンスが発揮できません。
これは職場でも家族でも同じことが言えます。
人にやる気を起こさせるには、「怒る」ではなく「褒める」ことが正解です。
俺は褒められて伸びるタイプなんだ。
なんて言葉をきいたことがありますよね?
僕も学生のころはよくこの手のことを言っていました。
実際、「褒められて伸びる」のはしっかりとした根拠があると聞いています。
今の20代、30代は食べ物や生活に困らない時代を生きてきた人たちです。
そんな人たちが求めているのは「お金」「地位」ではありません。
欲しいのは「自分らしさ」「自己の肯定」です。
20代、30代の部下と接するには、どんなことがあっても、「怒らず」「説教をせず」「見守る」を貫いてください。
極端なことを言えば「出社してくれてありがとう」と思ってください。
まずは、褒めるクセをつけるところからはじめてください。
部下との接し方
部下が欲しいのは自己肯定感
常に褒める
怒らず、説教をせず、見守る
結論
「立場」や「言葉」だけでは部下は動かない。
「上司命令だ」などと声を荒げても、部下はあなたを認めていません。
部下は上司の品定めをしています。言うことを聞くべき人間なのか観察しています。
口先だけの上司では、部下も動かないし、逆に上司としての底の浅さを見透かされてしまいます。
問われるのは、リーダーの資質よりも上司の「仕事に対する姿勢」と「立ち居振る舞い」のほうです。
まずは普段の行動を見直すところかはじめてください。